売上債権が回収不能になったら?

  売上債権が消滅したり回収不能になった場合は、貸倒処理を行います。

 特に、回収不能になった場合の貸し倒れの処理は税務上判断が非常に難し

 いものとなっております。いろいろ事例を交えて説明していきます。

     

事例1:一部のみの貸倒処理

取引先のA社が突然廃業し代表者が行方不明になりました。

回収見込みが債権額の2割程度しか見込めず今年度に債権額の半分を貸倒処理しました。


この処理は誤りです。

最終的には、半分以上貸倒になると思われますが債務者の資産状況、支払能力からみて債権の全額が回収できないことが明らかになった場合に、その明らかとなった事業年度において貸倒れとして全額損金経理をすることができます。

損金経理が認められるためには、債権全額を貸倒処理しなければいけません。


事例2:一定期間取引停止による貸倒処理

取引先のA社とは販路拡大により取引を開始しましたが、A社からの売上代金の入金がなく、資産状況も悪いため1回限りで取引を停止しました。当事業年度末で、取引停止してから1年以上を経過したのでA社に対する売掛金を当事業年度で備忘価額を残し貸倒処りしました。


この処理は誤りです。

売掛金等の継続的な取引によって生じた債権については、債務者の資産状況、支払能力等が悪化し、債務者との取引を停止して1年以上経過した場合には、債権価額から備忘価額を控除した残額を損金経理により、貸倒処理が可能です。よってスポット取引の場合は認められません。